2024-08-01から1ヶ月間の記事一覧
焼け跡を行く『アジア・太平洋戦争』森武麿監修 ポプラ社 家を焼け出された私たち家族は、母の実家のある茨城県にやってきました。 田んぼの広がるのどかな風景を目にした瞬間、焼け跡の殺伐とした風景とのあまりの落差に、思わず涙がこぼれました。 ここに…
やがて空が白みはじめ、ようやく夜が明けました。 辺り一面、焼け野原です。 空襲直後の浅草 『母と子でみる東京大空襲』 早乙女勝元編 草土文化 昨日まで当たり前のようにそこにあった街並みは、一晩で跡形もなく消え失せていました。 焼け跡からは絶え間な…
年が明けると、受験を控えた生徒を対象に口頭試問の練習が始まりました。 私は姉の通う女学校に進学を目指していましたが、先生は男性教師1人と地元の寮母さんだけですから、とても全員の勉強を見ることなどできません。 (どうなることかと思いましたが、…
1944年の夏、小学3年生以上の児童は集団疎開することになりました。 本土空襲の恐れが出てきたからです。 親類などを頼る縁故疎開と、学童疎開とに分かれて親元を離れることになりました。 学童疎開 『語り伝えるアジア・太平洋戦争 第4巻』吉田裕 文・監…
なぎなたの稽古 『東京大空襲を忘れない』瀧井宏臣著 講談社 小学校では兵隊さんへの慰問袋を作るくらいでしたが、姉が通っていた高等女学校では体育の時間になぎなたの稽古をするなど軍事教練が盛んになっていきます。 手先の器用な姉はゲートルの巻き方が…